型システムのしくみ / 遠藤侑介

型システムのしくみが発売されました。

本書の概要は著者の記事をご覧ください。

実は本書のレビューに参加していました。

今回は、発売前の本のレビューに参加したこと自体が初めての経験だったので、日記を書いておこうと思います。

型システムのしくみを手に持っている
献本もいただきました。

きっかけ

私は隔週でRBS関連のミーティングに参加しています。そこで著者の@mameさんがレビュアーを募集していたので手を挙げてみました。

私は情報系の学科を出てはいますが、かなり学業にやる気がない遊んでばかりいた学生でした。そのため型システムに関する知識はもちろんCS自体学んできたとは言い難い人です。新卒の職場も"工場の社内SE"という肩書きで、工場でネジを持って走ったりメールの内容を読んでデータ入力したりしていました。その後プログラミングの楽しさに気づき、紆余曲折を経て現在はWeb系のアプリケーションプログラマーとして働いています。

そんな私に型システムの本のレビューができるのかは大変不安ではありました。しかし、著者のmameさんからそんな人にこそこの本を届けたいと後押ししてくださったので、ものは経験だと自分に言い聞かせてレビューに挑戦してみることにしました。

レビュー

やるからにはバリュー出すぞと意気込んではみましたが、いざ本書を読んでみると内容が素晴らしく学びになるので、これではただただ先行して本を読ませていただいているだけじゃないかと焦りました。今の私にできることはなんだろうと考えました。専門的な指摘はどうせできないし他のレビュアーの方にお任せすることにして、私はいっそ、「これはシステム開発とかでよくある、新機能をユーザーに届ける前の検証としてのユーザーインタビューなんだ。そう思いこもう。」と割り切って自分なりに思ったことや分からなかったところをメモしていくことにしました。それしかできない。

本書では型システムの分からない読者にも伝わるように丁寧な説明が随所に盛り込まれています。おかげで私にもスラスラと読み進めていくことができました。

書いている本人としては分かりきっていることを、分からない人に対して分かるように伝える。これがいかに難しいことなのか、子育てをしていると痛いほど感じます。 にも関わらず、読者が「なんで?」と思ったらすぐ補足説明されていたり、こういう言い回しをしているのはこういう理由だよと説明されていたりと、読者に寄り添った説明が随所に盛り込まれていて非常に読み進めやすかったです。

「型システム入門」の入門

私は「型システム入門」(TAPLの日本語訳本)をこれまでに2度読もうと挑戦したことがあります。しかしながら、理解度は1%ぐらいで分からないまま体に浴びせかけただけです。 mameさんにも昔「型システム入門の入門が欲しいです」と言ったことがあります。本書がまさにそれなんです。

本書を読んだことで、3度目の挑戦をやってみようと思います。

貴重な経験と、貴重な本をありがとうございました。

こちらでご購入いただけます

型システムのしくみ ― TypeScriptで実装しながら学ぶ型とプログラミング言語www.lambdanote.com