- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1991/02/25
- メディア: 文庫
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苦しかった。辛かった。
正直な読後感想がこうなる。
「カエルの煮え湯」ということにつて最近良く考える。
本当かどうかはわからないけど、カエルは鍋に張った熱湯にいきなり入れると飛び上がるが、鍋の水を常温から徐々に熱していくと逃げ出さずに茹で上がってしまうという。
どうしても人間で考えてしまう。
僅かな綻び、僅かな取りこぼし、そういう小さなものが水温を上昇させる。
本当に今の状態は煮え湯になろうとしていないだろうか。
たった1℃でも水温の上昇を許せば、長い年月をかけて自分を茹で上げてしまうだろう。
メメントモリのもう一つ手前。
常に現状が煮え湯ではないか気をつけたい。
でなければ先生のように少しずつ少しづつ逃げ場を失い煮え上がってしまう。
同時に今の幸せもまた忘れないようにしたい。
(因みに購入同期はジャケ買い)